取材現場の人口知能が活躍する日はくるのか

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メディアと人口知能

Deep Blueがチェスのチャンピオンを倒すなど、人工知能(AI)の活躍をニュースで目にしない日はありません。新聞や雑誌、書店でも人口知能関連のコンテンツは大人気。ますます目が離せません。

そんなメディアが注目する人工知能ですが、驚くことに、新聞が書く決算記事や、ニュースなどの取材記事を人工知能が支援するようになったのです。ある程度は定型化できる記事であれば実現可能。例えば、決算発表では売上や利益を伝えます。社長が交代すればそれも伝えます。このように、定型化できる部分が多ければ、人工知能が人間の仕事に取って代わることが容易なのです。一方、事件取材などは人間が足を運んで聞き込みを行わなければならないでしょう。

つまり、人工知能は補助的な役割が得意であり、けっして人間の仕事を奪う存在ではないことが分かります。定型的な記事の執筆を効率化すれば、メディア独自の取材に人材を集中させることも可能。結果、メディアの質が高まることを期待できます。

アメリカのAP通信は、2014年から人口知能による野球のマイナーリーグの記録記事の執筆を行わせています。また、アメリカのワシントン・ポストは、リオデジャネイロオリンピックで人口知能に記事を書かせました。いろいろなシーンで人工知能が活躍しだしているのは事実です。

日本の取り組み

日本では、中部経済新聞社が2016年11月に人工知能に書かせたAI記事を掲載しました。どうやら、過去の記事をコンピューターに記憶させ、その中から必要なコンテンツを作りだしたそうです。西日本新聞社でも2017年1月に、天気予報の記事を人工知能が書いたことで話題になりました。

日本経済新聞社にいたっては、冒頭で紹介した決算書に関する記事の執筆を2017年1月から始めています。企業が発表する決算資料の重要なポイントを自動的に記事化します。なお、共同通信社も決算書の記事を人工知能で執筆することを前提とした研究開発を進めているそうです。

人工知能ライターの未来

人口知能が記事を書く時代。取材記者やWEBライターは戦々恐々としているでしょうか。

私が知る限り、人工知能と人間による記事を見比べれば明らかに違いが出ると考えています。むしろ、人工知能が書く記事と同レベルの記事を書いている取材記者やWEBライターは仕事を失って当たり前だと思います。人間にしかない感受性が新しい記事を作り続けると思うからです。

編集部担当デスクC