AIビジネスの最前線

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2021年は5000億円規模の市場へ

MM総研が2017年4月に発表した数字によると、2016年が2000億円ほどの規模だったのに対して2021年は5000億円規模に成長すると見込まれるのが人工知能(AI)市場です。

AI技術を会社のビジネスに採用することを検討している企業は2割ほどいるそうです。ちなみに、アメリカの企業の4割が、ドイツの企業の3割がAIをすでに導入しているか、これから導入することを考えているという調査結果が出ています。

世界に比べるとまだまだ様子見の日本企業ですが、市場規模はどんどん大きくなると予想され、いろいろな企業がこの市場への参入を虎視眈々と狙っています。

IBMのワトソン

AI市場で注目されている技術の1つにIBMが開発した意思決定支援システムがあります。コグニティブ・コンピューティング・システムとも呼ばれます。

IBMのホームページによると、ワトソン(watson)はIBM創設者の名前なのだとか。1つ重要なことは、IBMではワトソンをAIと位置付けるのではなく、あくまでも人間の意思決定を支援する技術だと定義していることです。これはとても重要な考え方で、人間に代わって意思決定するAIと違い、ワトソンは人を主役に考えているのです。

ワトソンは医療現場で活躍することが期待されています。例えば、患者の情報をワトソンが分析することで、最適な治療方法を提示してくれます。医者はワトソンの提示する治療法を参考に治療計画を立てるのです。実際、医者が想像もつかなかった治療方法を提示した事例もあるそうです。

しかし、ワトソンに限らず、AIともてはやされる技術の中には、まだまだ改善の余地を必要とするものが多くあります。

AI技術への懸念

AIが人間の仕事を奪うのではないかと不安をあおるニュースを目にすることがあります。仕事を奪われることだけに着目すると確かに不安を感じる人はいるかもしれません。しかし、長い歴史を思い返してみると、技術革新によって仕事を失った人たちは多くいるのです。私たちの世代も多くの仕事を奪ってきたことを知るべきです。

その1つがスーパーの台頭です。ダイエーやイトーヨーカドーなどの大型スーパーが登場した背景には流通分野におけるイノベーションが起こったからです。サプライチェーンをITで管理し、効率的に運営することで顧客のニーズを的確につかむ。コンビニは街中から小さな商店を消し去りました。このように、歴史は繰り返すのです。

編集部 担当デスクB